恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon
そのときのあたしは、決して大袈裟な言い方ではなく人生がかかった大勝負を前に、いつになく気弱になっていた気がする――――


その後、真田さんと別れたあたしは、自宅に帰りつくなり、早速、登録してあるケータイ小説サイトにアクセスした。

作品の完成度をより高めようと、感想ノートに書き込みされた読者の声を参考に、あらためて最初の1ページ目から読み返してみようと思ったからだ。

ところが、そこには意外な書き込みがあった。それもひとつやふたつの数じゃない。

そして、どれもが“アッチの作品は更新しないんですか?”という内容のものだった。

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