恋想戯曲 ♥ Le rêve du papillon

「らしくないって自分でも思うんですけど」

「分かりますよ、彩輝クンの知りたいこと。現在の選考状況が気になるんですよね?」

「あ、はい……そうなんです……」

真田さんと出会って約2週間。決して長い時間ではないとは思うけど、密度的には1か月ぶん以上の内容の濃いコミュニケーションができてたはず。おかげで真田さんにはなんでもお見通しだったみたい。

「レースに例えるなら最終コーナーを回ったってところですし、5つの作品について評価の差も出てきました。でもそれはごく微妙なレベルの差です。やはり誰が1位でゴールインするかは、まだ僕にも分かりません」

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