【短編】頭を撫でて?
いつも優しい智に素直に出来ないあたしは、その手を見て口を開く。
「もう!!年下のくせにぃ……」
どうしてそんなにあたしに優しいの?
どうしてそんなに大人なの?
年上の自分が恥ずかしいくらい子供に感じるよ。
すると智は少し俯き加減にあたしに言った。
「2歳の差って……そんなに大きいのかな」
そう言って智はあたしを見下ろした。
「俺は梓乃ちゃんにとって……子供なの?」
それは……。
あたしは俯いたまま何も言えなかった。