恋の心霊スポット


「おぉーい。開けろー!!」


扉の向こうで男の声。杉原先生だ。


「あ、今開けます」


日野先生が扉の鍵を開けに行く。


鍵が開いたと同時に扉が勢いよく開いた。


「ったくぅ、お前また来てたのかー?ラブラブだなぁ、ひゅーひゅー」


杉原先生はソファに座る私を見て冷やかしの言葉を言いながら席につく。


そう、杉原先生には私達が付き合っていることがバレてしまっているのだ。


「若い者同士いいねぇ~俺も禁断の恋みたいなことしてみたいなぁ」


ガハハハと豪快に杉原先生が笑う。


こんの198(いちきゅっぱ)私達のこと馬鹿にしやがって!!!


杉原先生は英語の先生のくせに体育教師みたいにガタイがいい。

なんといっても背が高い。198センチもあるらしい(本人談)。

だからあだ名が198(いちきゅっぱ)。

歳は多分、三十代半ばくらい…って、なんで198についてこんなに語らなきゃいけないのよ!!

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