天使と呼ばれたその声を
また日々を作り笑いで過ごすのだろうか。さっきまで考えた最善の方法…。
ここで取り繕っても、そうでなくても結果が同じだ。同じであれば、人はどうする?私はどうする?
「売られた」
「売られただぁ?」
キョウは先程よりも怪訝な声と表情を表に出し、アイツ等を睨み付ける。
「ミ…ミチルッッ!そんな、つもりじゃなかったの、ね?ウチラ友達でしょ?」
「友達じゃない」
「ミチル!!」
「友達なんかじゃない!!」
不思議と手足の震えはなかったのはソラが側に居てくれたからだと思う。ソラは相変わらず興味なさそうに、長ソファに深く座り、ギターをいじっていた。
「二度とミチルに近付くんじゃねぇ」
「…は、はい」
“摘み出せ”とキョウが命令すると、アイツ等は乱暴に店の中から出されて行った。