天使と呼ばれたその声を

誰にだって、決して知られたくない事位ある。どんなに仲良しの友達にだって、信頼している人にだって言えない事はある。

もし、話しをしたら今までの関係が崩れるのではないか、引かれるのではないかって不安に駆られる位なら初めから知られたくもないし、話す気にもなれない。

イイ例が私で。
私だって、知られたくない絶対領域ってものが心にあって、いくらソラでも踏み込まないで欲しい部分が存在した。

きっと、今がそうなんだて思う。踏み込んだらいけないタイミングだ。だから、ソラの頭を優しく撫でるキョウには何も聞かなかった。


2人を見ていると、ソラとキョウもある種、2人だけの領域がある。初めから決して崩す事の出来ない壁が立ち塞がっていて私が入る隙間なんて微塵もないんだ。


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