委員長のヒ・ミ・ツ
そんな風に、ボーっと自分の写真を見ていると、


「司。今日これから俺に付き合え」


と、アツさんが言ってきた。


「カンベンしてくださいよ~俺、こう見えても現役高校生なんで。試験とかもうすぐあるし」


今日は早く帰りたい、そんな気分だった。


「何いってんだよ!ガキの癖にそんなモン付けやがって」


そういうと、アツさんは、俺の首元を指で突いた。


近くにあった鏡でその場所を見ると、赤くなっている。


ルリカのヤツ・・・・・。


さっきまで、俺の上に乗っていたルリカを恨めしく思う。


しかも、よりによって、アツさんにバレてるし・・・・



「控え室でヤるとはな~。俺達がこうやって、働いているってのに」


アツさんは、首をゴキゴキを鳴らしながら、ニヤニヤしている。


こういうアツさんには、逆らわないのが無難だ。


長年の付き合いで、そう判断した。



そして、この判断が、俺の人生を大きく変えたのだった。
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