委員長のヒ・ミ・ツ
ヒミツの関係
時間は変わって、今は放課後。

校舎から離れた位置にある図書館の裏。


ここへ来る人間はめったにいない。


そんな場所に、2人。


「誰にも見られなかったよね?」


「ああ。大丈夫だよ」


大丈夫と答えた少年は、背が高く、整った顔立ちをクシャっと笑いながら、心配そうにする少女に優しく答える。

「もし、誰かに見られたら・・・・」


「大丈夫だって!仮に見られたとしても、俺はどうもしないよ。」


尚も、心配そうに周りをキョロキョロと見渡している少女に少年は


「相変わらず、心配性だな!菜月は。」


そういって、少女の頭をグシャグシャなでる。


おさげ頭を少しグシャグシャにされた少女は、やっと安心し、少年に笑ってみせる。


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