私はいつか星になる


何十分かたって私はようやく泣き止んだ。


「・・・ヒック・・・・グスッ・・」


久しぶりに人の前で泣いた。

いや、物心がついたときから私はすでに泣かなくなっていた。

泣くことだけではなく笑うこと怒ることもしていなかった。


それなのに、望月の前では素直に泣くことができた。
きっと私は・・・望月が・・・・好きなんだ。


「大丈夫か・・・?」

望月は私に遠慮がちに聞いてきた。

自覚するとなんだか恥ずかしい。



私は、無言のまま頷いた。

< 15 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop