あたしの秘密





教室はまだ静かになりそうもなかった。 




席にも着かずに話をしている。 




オレは席に戻ろうと歩きだす。 



「あ、唯野!お前どこ行ってたんだよ!!お前がいないせいで女子が騒いでうるさかったんたぜ」


宗形が言う。 


「ごめんごめん。どうしても調べたい事があったからさ」


笑いながら答える。 



「おいおい。笑い事じゃねぇよ。どんだけ苦労したと思ってんだよ」


宗形は眉間にしわを寄せてオレを見ている。 


オレは、笑って「そんなの知らないなぁ」とわざとらしく言って席に着いた。







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