あたしの秘密
そこはイメージしていた倉庫とは違って、明るい雰囲気の漂う倉庫だった。
15畳くらいのスペース絨毯が敷かれていて、窓側には布に覆われた、横長い機械のようなものがあった。
そしてトマトの箱、箱、箱……。
すごいな……。
これ一人で…?
オレは唖然としていた。
紗耶香は最初後ろを向いていたが、人影に気付いたらしくオレに声を掛けてきた。
「いらっしゃいま……せ」
最初は笑顔だった顔が、最後は無表情になっていた。
……当たり前の反応だよな…。