あたしの秘密

「いつもご苦労様、ね。だんだん亜耶香が可哀想に見えてきたわ」



手で額を押さえながら言う。　



あたしは唯の席の脇にしゃがんだ。　


「仕方ないよ。唯野君の周りの席になった人は絶対こうなるんだから」


笑いながら言う。　



「あんたねｰ、それしか言えないの?たまにはがつんと言ってみたら?」



言っていいなら言うよ!　


でも亜耶香は優しいから、中野さんが智也の事を好きだって知ってるから、言えないんだよ。



少しでも好きな人の近くにいたいだけなんだよね。


中野さんなりに必死なんだよね。　


方法はどうかと思うけど。