あたしの秘密
私は鞄を机に置いてから自分のベッドに仰向けになる。
天井を見上げ、宗形君の言葉を思い出す。
『オレは諦める気ないから』
なんでそんなこと言ったの?
フラれるってわかってて告白なんて…。
『分かってたけど、おまえ鈍感だから直接言わなきゃオレのこと見ねーだろ』
やっぱり私って鈍かったんだね。
いや、わかってたけどさ…。
コンコン…
「入っても大丈夫ですかぁ?」
いつもの紗耶香の能天気な声。
紗耶香だったら、こんなこと悩まないのかな?
「いいよー」
私はベッドから起き上がった。