あたしの秘密
「おはよう」
あたしは亜耶香になりきって教室の戸を開ける。
「おはよう亜耶香!!今日遅かったね。休みかと思ったよ!」
「ごめん…」
「なんで謝るのよ!もう」
そう言って唯はあたしの頭を撫でる。
これにももう慣れた。
そして、
「おっはよ!後藤、森高」
眩しすぎるほどの笑顔で寄ってくる宗形………と、智也。
「後藤さん、…森高さん、おはよっ」
宗形とは違う、柔らかい笑顔で言う智也。
こいつ、一瞬口が“さ”の形になったよ…?
バラしたら許さん。
「「おはよう」」
あたしと唯は声を揃えて言った。