あたしの秘密
学校祭準備が着々と進み、あたしたちもどんどん忙しくなった。
冬は出店をやることになっていて、外が主だ。
もちろん一番重要なのは冬ならではのクラス対抗雪像作りで、みんな気合いが入っている。
あたしたちのクラスの雪像のタイトルはシンデレラ。
と言ってもシンデレラを含む“人”は作らず、階段とガラスの靴がメイン。
ガラスの靴は雪ではなく氷で作るので、うまくいけば本物さながらになるだろう。
そのため、放課後の時間は専ら雪像作りに費やされた。
あたしはクラスを時々抜け出しては生徒会の手伝い。
と言っても決して表舞台に立つことはなく、認められることもない。
知っているのは和真だけ。