あたしの秘密
「亜耶香!店番行くよ!」
唯は開会式が終わるとすぐに、あたしの手を掴み走り出す。
「唯ー、そんな急がなくても…」
あたしはマイペースに言う。
「早く行って早く売って売上一位目指すのよ!」
唯の目がお金になり、わけのわからない方向を指さす。
はいはい、わかったわよ。
いるわよね、クラスに一人は。
こういう金の亡者的な奴…。笑
あたしは遅れ気味に唯の後を追いかける。
冬の出店は寒いので、テントではなく家みたいになっている。
裏口から入り、お店の制服に着替えて販売開始。