あたしの秘密





「あ、た、唯野君…。おはよう。
…いきなり話し掛けるからびっくりしちゃったじゃない」


胸に手を当てて苦笑いする私。

笑顔で「おはよう」と返す唯野君。



はぁ。 

何おどおどしてるの、私。 


…紗耶香だったら落ち着いて対応出来るんだろうな。 



………決めたんだから、言わなきゃ。 



でもどうやって説明しよう。 




「ねぇ、その本てそんなに面白いの?」




制服を椅子に掛けながら言う。 





< 78 / 324 >

この作品をシェア

pagetop