あたしの秘密
「バカって。そりゃあお前よりは劣るけど。そんなにバカじゃねぇよ?」
「宗形君は存在自体がバカなのよ」
私は握り締めた手を膝に置き、ふいっと顔を反らす。
「亜耶香、どうでもいいから早く立ちなさい。スカート汚れる」
呆れた顔をする唯。
私は拗ねた声で「はぁい」と言って立ち上がり、スカートについたゴミをほろう。
すると急に唯が、
「う〜ん。これだけの動作でも絵になるのよねー。高嶺の花、って感じ?」
と喋りだした。
「確かにな」
と宗形君もボソっと呟く。