real love


希望していた大学の合格が決まり、新生活が始まる。



両親とも教師という家庭に生まれた私は、過保護とも言える環境のもと育った。



そんな私が独り暮らしをする。母は心配でしょうがないみたいだ。




「晴子、ちゃんと戸締まりするのよ。ガスは止めて出掛けるの!!カップラーメンばっかり食べちゃだめよ!」



「IHだからガスはないし、ご飯は昔から作ってたから平気。戸締まりもちゃんとするから。お母さん心配しすぎ。」



心配してくれるのは有難いけど、やっぱり過保護だと思う。




「そうね。春子、大学生活は楽しいけどちゃんと勉強するのよ!お父さんからも何か言ってやって!」



「…寝坊するなよ」



お父さんは相変わらず無口。だけど私はそんなお父さんが好きだし、尊敬してる。


「じゃあまたね。」


「鍵閉めなさいよ!」


「わかったから笑」



引っ越しが終わり、お母さんもお父さんも帰って行った。
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