real love
今日はまだオリエンテーションが多く、友達を作るために学校に来てるようなものだ。
「辻本春子ちゃんだよね?あたし、試験の時隣にいた…」
「あぁ!えと…高原さん??ピアノ専攻だよね?」
「そう!高原 茉里。なぁんだ!話しやすいじゃん。」
「なにが?」
「春子ちゃんと高橋さん、2人とも大人っぽくて話しかけづらいなぁって言ってたの」
「大人っぽいんじゃなくて、沙良が怖かったからじゃないの?笑」
「そ、そんなことないよ」
「いいのいいの。慣れてるから笑」
「あのさ、春子ちゃんアドレス教えて!」
「春子でいいよ。アドレスも。赤外線?」
沙良も私も確かに大人っぽいところはあるかもしれない。
みんなが友達を作ろうとわいわいしてる輪を見ているだけだから。
「めんどう」なんて言いながら沙良はバイトの求人誌を見てる。
確かに声はかけづらいだろう。