悪いけど私モテます!
私は、彼とのマンションの中にあるバーに行く事にした。


彼との思い出の詰まったバー。


何だか余計に惨め...?


的な...。


けど、


私はいつもと変わらず、コスモポリタンをオーダーした。



...。



「今日はお一人で?」


バーのマスターが聞いてきた。


「見れば分かるでしょっ!」


八つ当たりぎみに私は言った。


あぁ、イライラが収まらない。


飲めば飲むほど。


...。


彼の馬鹿っ。


せめて連絡くらいくてもいぃじゃんっ。

その時...


トントン...。


私の肩を誰かが叩いた。


またナンパ?


今日はそんな気分じゃないのに、と思いながら振り向くと、

鈴木 茜だった。


「一人で飲むなんてずいぶん寂しい女ね。」


むかっ。


「そう言うアンタの連れは?」


「目の前にいるじゃない。」


えっ...?


キョロキョロと見渡しても私と彼女以外お客の姿はナイ。


「アンタよ。アンタ。」


そう言って彼女が指さしたのは私だった。

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