友愛日和
「どうして今日は、僕も誘って?」

ナナの態度に、薄々気がつきながらも。

なにかを言わなければと。

そんな質問を、僕はユリに投げかけてみた。


「うん・・・、それは・・・。」

ユリが口ごもる。

僕は思い切って。

「大丈夫だよ。いくらナナちゃんが僕のことを好きになっても、それは無理なことだからさ。」

ユリのマネをして、言い返した。

「やるじゃん!一本取られたちゃったね。」

ユリはそう言って、ケラケラと笑った。

僕も一緒に笑った。
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