友愛日和
「やっぱり、無理だよね・・・。」

ユリはそう言って、ため息をついた。


どうしていいのか、分からない。

分からない・・・、けど。

ユリは僕に、自分の秘密を話してくれた。

決して僕が、今まで誰にも言えなかったことを。

だから。

だから出来れば、力になってあげたい。

でも、その前に・・・。


「ユリちゃん、どうして僕にそのことを頼もうと?」

僕はそう聞いてみた。

「うーん・・・。どうしてかな?あたしにもよく分からない。でも、シュンくんがなんとなく自分と同類だってことは、薄々感じてたから。」

うつむき加減に、ユリは続けた。

「ほら、よく図書室で勉強しながら、レイジくんのこと待ってたじゃない?あんなの相当好きじゃないと毎日なんて出来ないよ。」

顔を上げて、ユリは僕を見る。

「それに、ナナが初めて好きになった相手だから、賭けてみたかったのかな?あたしの恋のライバルに。」

そう言って、ユリは微笑んだ。
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