友愛日和
三日目になって、二人は登校して来た。


教室に、ユリとナナが入った瞬間。

ヒソヒソと。

小さなざわめきが起こった。


ユリがナナをかばうように、ナナの席へと向かう。


そのとき。

心無い一言が、どこからともなく発せられた。

「赤ちゃん殺したの、どっちだよ?」

ユリがキッと、その声がした方を睨みつける。

ナナはうつむいて、小さく震えているようだった。


僕はレイジのほうをチラッと見た。

レイジはそんな二人を。

ただただ悲しそうに、見つめているだけだった。
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