友愛日和
自転車置き場に到着。
レイジは器用に、スポーツバックを自転車のカゴの中に収めると。
「ほら、乗れよ!」
いつものように。
僕に向かって言う。
僕は後ろの席に座って、サドルの下の部分を掴む。
レイジの身体に、この腕は回せなくても。
「行くぞ~!」
レイジは立ちこぎで勢いをつけてから、校門から外に飛び出した。
僕はレイジの背中を見つめたまま。
声をかける。
「レイジ、あのさ。」
「ん?なんだよ?」
「前々から言おうと思ってたんだけどさ。」
「うん?」
土手沿いの道を。
二人乗りの自転車が、風を裂いて走って行く。
「ちょっとスピード出しすぎで、危ないよ?」
「んなことは、もっと早めに言えよぉ~!」
レイジがそう言った瞬間。
小さな石に。
タイヤが進路を奪われて。
レイジの果敢な操縦も虚しく。
僕達は土手沿いの道から外れ、川のほうへと向かって突進し。
二人とも自転車から、放り投げ出されてしまった。
レイジは器用に、スポーツバックを自転車のカゴの中に収めると。
「ほら、乗れよ!」
いつものように。
僕に向かって言う。
僕は後ろの席に座って、サドルの下の部分を掴む。
レイジの身体に、この腕は回せなくても。
「行くぞ~!」
レイジは立ちこぎで勢いをつけてから、校門から外に飛び出した。
僕はレイジの背中を見つめたまま。
声をかける。
「レイジ、あのさ。」
「ん?なんだよ?」
「前々から言おうと思ってたんだけどさ。」
「うん?」
土手沿いの道を。
二人乗りの自転車が、風を裂いて走って行く。
「ちょっとスピード出しすぎで、危ないよ?」
「んなことは、もっと早めに言えよぉ~!」
レイジがそう言った瞬間。
小さな石に。
タイヤが進路を奪われて。
レイジの果敢な操縦も虚しく。
僕達は土手沿いの道から外れ、川のほうへと向かって突進し。
二人とも自転車から、放り投げ出されてしまった。