吹いて奏でて楽しみましょう
再び“西部の人たち”に戻った私たちは、細かな所をつめていった。
合奏も厳しさを増す。
そんな時、たまに笑いを入れる先生が、
「銅賞だったらどうしよう。」
とのたまった。
シーン。
「あれ?もう一回言うか?」
「いや!いいっす!」
「それキツいな~オヤジギャグ。」
すかさずパーカスの先輩達から突っ込みがはいる。
クスクス笑う私たち。
「何を言う、このドラ息子!お前ら吹奏楽祭の時みたいなことしたら、ただじゃおかないからな!」
「…」
ドラ息子、もといパーカスの先輩達が黙った。
え?吹奏楽祭?
何があったの?とざわめく。
「先生、何の話ですか?」
「ん?知らないのか?こいつらな、吹奏楽祭の時、曲終わってこんなことしたんだ。」
と、先生が手をあわせて頭を下げる神社か何かのお参りみたいなジェスチャーをした。
えー!?先輩達あの舞台でそんなことを!
「あれは、愛嬌じゃないっすか~」
「そうそう、ありがとうございました。みたいなね。」
開き直った。
そのふてぶてしさに感服する。
そういえば、演奏後のあの妙な雰囲気って…そのせい?
先生も慌ててたような?
吹奏楽祭のことを思い出して少し恥ずかしくなる。
はぁ~