吹いて奏でて楽しみましょう
「知らなかったね~」
「うん、本当やりたいほうだい。」
個人練習。琴子と私はさっきの話に感想を述べた。
笑う後輩と呆れかえる先輩とで場内は騒然となったけど。
「大会でもやるのかな?」
「まさかでしょ。」
「ところで、銅賞だとそんなに悪いの?」
私はさっきの“どうしよう”発言も気になった。
「さあ?確か去年も一昨年も金賞だったって…」
それは、勧誘のポスターやカードに書いてあった。
「それはね~」
私たちの話が耳に入ったらしく清花先輩達が疑問に答えてくれた。
「吹奏楽のコンクールでは金賞、銀賞、銅賞が複数いてみんなにどちらかの賞が与えられるの。」
「だから、銅賞は一番ビリ。参加賞みたいなものってわけ。」
「へぇ~そうなんですか。初めて知りました。」
「金賞の中から九州代表が2校選ばれるんだけどね。」
「九州か~。すごい。」
「でもうちらは課題曲ないから、金賞とっても選ばれないよね?」
「うん多分ね。」
「課題曲?」
「うん、九州大会予選は課題曲と自由曲をやるんだよ。」
おーなんか、大会って感じだ。
でも、そっか…どのみち九州はないのか…。