吹いて奏でて楽しみましょう
真ん中の壇上で数人が話し合った後、音合わせが始まった。
初めはフルートから、クラリネット、サックスと木管が終わり、トランペット…と金管に移る。
全体での音出し。
はっきり言って、なんのことやらわからない。
他の各楽器の音はもちろん、フルートなんか自分の音さえ聞こえない。
それぐらいすごい音量。
音合わせはそこそこに、時間もないので合奏に移った。
壇上から近いため、吹けずとも吹きマネぐらいは必死にするが、
指揮者も大勢の演奏者に目や耳を配るのも一苦労といった感じだ。
2、3回と合奏を続け、各楽器の音量や、タイミングを合わせ、少し合奏らしくはなってきた。
フルートなんかは全小節フォルテなのだが…。
かくして、規格外の大合奏はほどなく幕を閉じた。