吹いて奏でて楽しみましょう
文化祭が近づくにつれて、部はまた人が集まり、先輩は厳しくなった。
だが、大会前と違う不穏な空気が立ち込めている。
その原因がなんなのか、はっきりとはわからないままに、嫌な空気だけを感じていた。
ある日のミーティング。
「辞めるなら文化祭終わってからにしてよね!
今日来てない部員にも伝えといて。」
梢先輩の激が飛んだ。
え?辞める?誰が?
「誰か辞めるの?」
クラスに部員が居なく、部活でしかみんなに会えない私は、茜達に聞いた。
「楓、知らないの?みんな言ってるよ。」
「え!?みんな!?みんなって全員!?」
「さすがに全員ではないと思うけど…
2年の先輩も3年と仲悪そうだし、
1年も半分ぐらい辞めそうかも。」
「半分!?半分も辞めたら、文化祭は?てゆーか、来年は…」
「廃部かもね。」
えー!?