吹いて奏でて楽しみましょう
文化祭前日、体育館では色んなクラスがリハーサルをやっていた。
クラスの出し物が演劇だった私は裏方の照明の仕事でリハを終え一階で見学しながら待っている部員の所へと行った。
舞台では違うクラスが「白雪姫」をやっている。
みんな、7人の子人が吹く口笛をマネしながら、誰が一番うまいかなんて言っている。
「あの一番高いところが難しい。」
~♪
「めぇぐ!口笛上手い!」
茜が恵の口笛を誉めた。
「そうかな?
ところで、うちらのリハいつになるんだろう?」
「まさか全学年の出し物終わってからとか?」
「え~。」
「ありえる。うちらいつも最後だもん。」
文化祭1週間前ぐらいから、体育館は解放され、私達の楽器も既に運ばれていた。
そこで毎日練習を行っていたので、昨日の段階でリハは終わっていると言ってもいい。
現に
「明日はリハーサル出来るかわからんから、今日で仕上げるぞ。」
と顧問に言われ、昨日は遅くまで通しリハを何回もやったのだ。