吹いて奏でて楽しみましょう

「いや~こんなにあるの~?」

「なんか、めんどくさ~い。」

「あ、ズレた!どうしよう。」


最初はおしゃべりしながら、ワイワイやっていたのだが、制限時間がせまり、手慣れてくると、作業人のように黙々とこなしていく。


「はい!50できた。次は?」

「シール回して!」

「あと、20分!間に合うかな~?」

「外に人増えてきてる!」


5分前。

完成品は既に、受付に積んである。


「終わった!」


なんとか、間に合った。


「皆さんありがとうございます。」

係員の人が感謝の意を述べる。


 えへへ。うちらみたいな中学生が、スタッフの一員になったみたいで、ちょっと嬉しい。


少し吹奏楽祭に裏方として参加した気分を味わいながら、ホールに向かった。



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