吹いて奏でて楽しみましょう
さて、大会が終わると夏休みの午前中の練習があるわけだが。
まったくもってやる気のない私達。このままだと完全に崩壊する。
それを危惧し、頑張ってお互いの家に電話をしあい、みんなで待ち合わせたり、家に行ったりして練習に参加していた。
もう3年生もほとんど来ることはない。
念のため、次の部長は茜でいいか?と、顧問が私達にだけ話していた。
それから、全体登校日が来た。
いつもなら、1日しか登校日はないが、校舎の引っ越しで3日ほど続けて登校する。
炎天下、旧校舎から新校舎まで机とイスの移動。
それだけでも、何往復もし、体力がそがれていく。
「ハァ、ハァ、暑い~思い~!」
「まだある?」
「たぶんこれで最後かな?」
「2年の教室まだあるよ!」
「え~もうマジ~?」
その他家庭科室の鍋やボールなどの器具、男子は技術室などの工具など、運ぶものは尽きないかに見えた。
「手の開いたやつ。図書館も手伝ってくれ。」
図書館。それは本の山。
全部運び出すのに数日。
更にそれを分類、埃を払って棚に戻すのに倍の日数はかかった。
それも、いろんなクラスが手分けして、だ。
「図書館て大変ですね。」
誰かが図書官教諭に言うのを、教諭は苦笑いして返した。