吹いて奏でて楽しみましょう
「それから、楓はピッコロ吹けるか?」

「え?ピッコロですか?あまり…」

「なら、ピッコロも練習しててくれ。指遣いは同じだろ?」

「はあ、そうですけど…あの、じゃあフルートは?」

「ああ、楓のフルートは自前だっけ?そうだな…ピッコロも欠かせないし、確か清花はフルートとピッコロ二つやってたよな?」

「はい。」

「じゃあ同じようにやってくれ。早くマスターしてくれよ。」

 え!?私教えてもらったの一回だけ…しかも遠い昔に。

てゆーか、やっとフルートに戻れたのに次はピッコロって…

「まぁ、しょうがないのか…」

ピッコロはフルートをある程度吹ける人がやるもんね。普通。

ピッコロ…ちょっと不安…。

今までみたいに教えてくれる人いないし、結構目立つし。

 それに、貴子ちゃんの指導も!?

バタバタ…

茜が忙しく走り回っている。

 茜はもっと大変だよな~。

「楓!」

「莉奈。どうしたの?」

「うん、実はソプラノクラリネット吹くことになってさ。」

「え!?莉奈が?すごいね。」

「うん、楓もピッコロ吹くんでしょ?一緒に練習しない?」

「いいけど。貴子ちゃんが来たらフルート教えないといけないんだ。」

「あ!貴子ちゃんフルートに戻るんだ。」

「うん。でもしばらくはエレクトーンと兼任だって。」

「へぇ。大変。」

「うんまったく。」

「じゃあいいや!お互い頑張ろうね!」

と言って去って行った。

 しかし、莉奈がソプラノとは…。

 そんなに小さいのが好きなのか?


< 300 / 467 >

この作品をシェア

pagetop