吹いて奏でて楽しみましょう

 どうしよ…。

「すいません…。」

「ああ、私も覚え悪いからそんなに気にしなくていいよ。初めは難しいよね。自分のペースで大丈夫。
そうだ二人で協力して覚えるといいかも。」

「はい。」

「うん。じゃあ、今日はそのまま練習続けてね。」



そして、藍理ちゃんが入ってきた。

藍理ちゃんは初めの予想通りみるみる上達していく。大人しく真面目でセンスもいい。

 この分だと二人をあっという間に追い越すかも。

自然、取り残されるのは佳子ちゃんだ。

だんだんと休みが目立つ。

 休むと余計遅れるんだけどな…。

悪循環。

 できないから、嫌になって休む、休むから上達も遅い。そしてますます嫌になる。


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