吹いて奏でて楽しみましょう
吹奏楽コンクール

カウントダウンを切った状態の大会数日前。

「あと5日。早い!」

「やだ私まだスケール出来てないよぉ~。」

「言わないでよ。私だって。」

「私はまだ先生からOKもらってない。」

「なんかこわいよ~」

「でも…こわいけど、ちょっと楽しみかも。」

「私も!」


1、2年のこういうそわそわした雰囲気が色濃くなった。


私はそんな言葉達を小耳に挟み、後輩達の顔が徐々に変わっていく様子を見つつ、緊張よりも新鮮な気分を味わっていた。


 ん~、子の成長を発見する親の気持ち?に似てるのかな?
親になったことないこど。

でも部に入ってきた時とは、明らかに違う顔をしているのだ。
明らかに違う雰囲気を出してきた。


 すごいな。部活って。人って。

そう思う。
こんなに変わっていくんだ。
人が変わる瞬間を見るれる。


去年のローテンションな部活が一転、活気づいて、私達の元で、気づかないうちに後輩が成長し、部の雰囲気を変えて、


 こういうの青春してる。って言うのかな?

私達も変わったんだろうか。

自分ではあまりわからない。

確かに、後輩の指導はする。みんなもしている。

 でも、それって自分の中じゃ、必要にせまられたからやってる感じとも取れる。

中身も成長したかどうかはわからないんだよな~。

 変わったような?変わらないような?


たぶん、どっちもアリなのかも?


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