吹いて奏でて楽しみましょう
私的に、一番の難所は通り抜けたので、少し余裕が戻った。
~♪
フルートのソロの後に続く他の楽器の同じメロディーソロ。
それが合わさっていって、
タララタッタッタ、タン!
早いリズムのメロディーが終わった。
タタタタン!タタタタン!タタタタ、タータタン!
劇で言えばファンファーレの次の第1幕が終わり、次の幕へと場面が移るように、曲の感じが変わる。
~♪
落ち着いた、メロディーバラード。
『この曲って一つの物語みたいだよね。』
練習時言ってた言葉が蘇る。
何度となく酔いしれたこの曲に私達だけでなく、聴く人も酔いしれてほしい。
この物語に。
ホルンやユンフォの包みこむような優しい音。
低音楽器の落ち着き。
クラリネットが夕暮れのような響きを奏でる。
ターターーー♪
それぞれの音がロングトーンで美しく重なったところでこの幕は終わる。
夜、星々の輝きが瞬いているような静かな調べ。
今、一番幸せな瞬間にいるのかも…
ふと、そう思った。
人生であまりないであろう、舞台でみんなと好きな曲を全身全霊で奏でている。