吹いて奏でて楽しみましょう

そうこうしているうちに先生が来て木管と金管に分かれセクション練習が行われた。

先生は木管楽器から見ていく。 

「お願いしまーす。」

「はい。じゃ最初から、速さは…これぐらいか?」

 ~♪
 
さっき直したところに入った。

「ん?ここフルートだけか?」

 へ?そうなの? 

スコアをチェックして先生が言う。

「違うじゃないか。」

「?」みんなキョトンとしている。

「4小節目、フルートだけ吹いてみろ。」

 え?

 カッカッカ「さん、し」

 …~♪

「そう、今のが正しい。ここは木管全員同じリズムだぞ。なんでこんな簡単なところ皆で間違ってるんだ?」

 …だよね。八分音符と四分音符しかない。

「でもCDでは…」

「ん?CD?」

「はい、CD聴いてやったんです。」

「ああ、確かに金管とかはこういうリズムだな。でも違うから。楓も皆に教えてやらないとだめじゃないか。」

「え?皆と同じって今知ったんですけど。」

 わたしスコア見てないし。

「楓も同じリズムなの?」茜達が楽譜を見に来る。

「いや、ピッコロは無いけどフルートはあるよ。」

「あ、ほんとだ、一緒。」

 へ~。正しいリズムを知ってたのは私だけなんて、先入観て怖いな~。

てゆうか当たってた私までおこられるなんて…。
後輩のはちゃんと直したぞ。
皆違うから私も少し自信なかったんだぞ。
少しは褒めてくれても…。

すねる私。


結局あまり進まず、先生は金管の方へ行ってしまった。

しかし、金管もあまり進まなかったらしい。

ほどなく、「15分後にグラウンド集合。」という指示が出た。

 なぜにグラウンド?


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