吹いて奏でて楽しみましょう
と、この時は問題にするつもりはなかったのだが、
「楓、さっきさ…」
教室に戻る途中、莉奈が何かいいにくそうに話しかけてきた。
「うん?」
「真利ちゃんと何か話してたでしょ?」
莉奈はあの後遅れて来ていた。
「あ~うん。」
「…失礼な事言われなかった?」
「え?聞いてたの?」
「やっぱりそうなんだ!?なんかおかしかったもん。」
聞こえてはなかったのかな?
「…いや、大したことはなかったよ。」
「本当?でもあの子さ~ちょっと…」
莉奈が考え込むような態度になる。
「なんかあるの?」
「う~ん。悪気はないのかもしれないけど…何かね~。でも清花先輩の妹だし。」
「そうなんだよね。」
「あんまり面倒は起こしたくないか。」
「まぁね。」
清花先輩の妹だけにショックも大きいのだが。
もう少し大きくなったら態度もよくなるかも。
という真利ちゃんは背も他の子より小さい。本当に小さい女の子と言った感じで憎めるタイプじゃない。
このように無邪気な1年生は他にもいた。そういう子達を私達はまだかつての先輩達の様にきつくは叱れずにいたのだ。
フルートの子には少し言えるようにはなったけど、他の後輩には難しい。
それは毎日一緒にいるからで、きっと普段のコミュニケーションから信頼関係を築かないと注意する事さえためらわれるのだ。
「楓、さっきさ…」
教室に戻る途中、莉奈が何かいいにくそうに話しかけてきた。
「うん?」
「真利ちゃんと何か話してたでしょ?」
莉奈はあの後遅れて来ていた。
「あ~うん。」
「…失礼な事言われなかった?」
「え?聞いてたの?」
「やっぱりそうなんだ!?なんかおかしかったもん。」
聞こえてはなかったのかな?
「…いや、大したことはなかったよ。」
「本当?でもあの子さ~ちょっと…」
莉奈が考え込むような態度になる。
「なんかあるの?」
「う~ん。悪気はないのかもしれないけど…何かね~。でも清花先輩の妹だし。」
「そうなんだよね。」
「あんまり面倒は起こしたくないか。」
「まぁね。」
清花先輩の妹だけにショックも大きいのだが。
もう少し大きくなったら態度もよくなるかも。
という真利ちゃんは背も他の子より小さい。本当に小さい女の子と言った感じで憎めるタイプじゃない。
このように無邪気な1年生は他にもいた。そういう子達を私達はまだかつての先輩達の様にきつくは叱れずにいたのだ。
フルートの子には少し言えるようにはなったけど、他の後輩には難しい。
それは毎日一緒にいるからで、きっと普段のコミュニケーションから信頼関係を築かないと注意する事さえためらわれるのだ。