吹いて奏でて楽しみましょう
『続きましてプログラム第5番、那覇市立伊是名(イゼナ)中学校。
曲はワルター作曲、西部の人たち。
指揮は、赤嶺敏夫(アカミネ トシオ)』
ぶわ~キーター!
アナウンスの間に列がどんどん前に進んで行き、あっという間に照明の明るい舞台の上。
観客は見ないようにしよう…
チラッと目線をやったが客席は暗くてあまり見えない。
譜面台に楽譜を貼った台紙を起き、席に着いた。
「b♭。」
「出だしの音。」
軽く音を出し、指を動かす。
先生が止めと合図し音が止むと、指揮棒がスッと上がった。
楽器を構え、先生に注目する。
タクト(指揮棒)が振られた。
それと同時に曲が流れて私達の「西部の人たち」が始まった。