吹いて奏でて楽しみましょう


ピアノ(弱く)でゆるやかに始まる旋律はフォルテ(強く)に向かってだんだんと大きくなり最初の盛り上がりを見せ、やがて静かなメロディーへと移る。


憂愁の漂う落ち着いたメロディー。

ちょうどフルートが8小節休みなので、黄昏の音楽室でよく聞き入っていた所だ。


それが終わると助走をつけ、三拍子のワルツへと入る。

優雅に流れるように。

楽しげなワルツの後はまた落ち着いたメロディーソロ。

今度は星々の輝く夜を連想させる。


やがてインディアン登場?

テンポも早くなり、たいこがネイティヴな感じを醸し出す。

ここはとにかく鋭く、力強く。カッコイい感じで。

そして高い音で8拍のトゥリルを奏で、この部分の最高潮を終える。


半拍後、一気にクールダウンして早さも元に戻り、フィナーレに向かって落ち着いた、けど力強い調子で吹く。


スラーやロングトーン、高い音も多くなり、息が苦しい。


全楽器が上がり、しだいに盛り上がっていく。


あと3小節、2小節。
全員で吹く最後の4拍余りのロングトーン。


指揮者の手が握られた。


最後の余韻を残すため、しばらく楽器は口から離さない。


やがて指揮者の手が降りて、みんなの楽器も降ろされた。



曲、終了。





< 94 / 467 >

この作品をシェア

pagetop