吹いて奏でて楽しみましょう


「私、リードミスしちゃったよ~。」


リードミスはクラリネットやサックスなどのリードを使う楽器で、素っ頓狂な音が出てしまうこと。


結構目立つので、気の毒である。


「私もしそうになった…でも大丈夫だよ。コンクールじゃないし。」


「私もちょっと間違えたよ~」


一年はほとんど緊張でミスもあったらしい。


実は私も少し。

意外と楽譜が遠くて見づらかった。

指揮者も見ないといけないので、本来暗譜しなくてはいけないのだが。


でも、音が小さく普段から目立たないフルート。
失敗も目立たないのが良いところとで。(ちょっと悲しいが)


それとは逆に他の楽器や特にメロディーの多いクラリネットやトランペットさんは失敗も目立つので練習も厳しい。


 ご苦労様です。



付け加えて、大会でもなく、先輩もいるのでなんか思ったよりも気楽に吹けたかも。



 すばらしい他力本願ぷりだな。私。

緊張しいの私にはぴったりの楽器だわ。




 あ、そういえば。


「さっきなんか変な感じしなかった?」

「変?え、いつ?」

「曲が終わった後。」

「さあ?」


 やっぱり私の思い違い?


「なんか変だったよね。」

ホルンとサックスの子が同意した。


彼女たちは位置が真ん中なのでなんか感じたのかも。


「でも何だろう?」


結局この時はわからなかった。



「みんな集まって~!」

部長が呼びかけ、集合した。



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