魔女のカウントダウン☆

『美紀ちゃんが、居なくなったんだぞ!探すのが先決じゃないのか!?』

幸也の言葉に、あたしはハッとなり、青ざめた。

そうだ!確かに今は、こんな事言ってる場合じゃない!!

『雅彦、美紀ちゃんが飛び出して行ったのは、何時頃だ?』

幸也が訊く。


『たしか、午前2時頃だったと思う…』


雅彦が答えた。


慌てて、携帯で時刻の確認をする。
今は、午前4時 美紀が出て行ってから、2時間は過ぎてる。

『とにかく、フロントに行って、訊いてみよう、何か解るかも知れないから・・』

幸也が言う。


『まさか、雪山になんて行ってないよね…』
急に恐怖にも似た胸騒ぎがあたしの胸を締め付けた。

その時


『・・美紀』

雅彦が、バスローブを脱いで、着替え出した。

『ちょっと、どこに行くの?あんな女、ほっときなよ』

奥から女が、姿を見せて雅彦の手を掴む。

『あんな女!?』

雅彦が女を睨み付けた。 そして

『美紀は、あんな女なんかじゃねーよ!!』

そう叫んで、女の手を振りほどいた。


『やれやれ…やっと 素直になったか…』

見ると、幸也が呆れた顔を浮かべて、肩で息をついていた。



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