魔女のカウントダウン☆

『で、今 お仕事は何を?』と訊いた支配人にあたしは…

『それが、スキー板の開発とかを手掛ける仕事してるんです』
と答えた。

『ほほう…彼らしい仕事だ』支配人は納得するように頷く。

『でも、父が昔 大回転の選手だったなんて、初耳でした』


『はい…彼は、大回転の花形選手であり』含み笑いを浮かべる支配人

『かなりの遊び人でした』

『プッ、アハハハ… 今じゃ、そこらのおじさんだわ!!』

支配人の言葉に、あたしはたまらず、大笑いをしてしまった。


『だけど、あの父と母を見ていると、ゲレンデの魔女は、本当に存在するんじゃないかと思える・・』

そう呟いたあたしに、支配人は


『さあ… どうでしょうか…』

そう言って、首を傾げて、微笑んだ。



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