魔女のカウントダウン☆
あたしは、慌てて2人の間に割って入った。
母が口を尖らせる。
『んもう、めるったら、いい所なのに…』
『あっ、そう言えば、めるが居たんだったな』
父が、照れくさそうに後ろ髪を撫でた。
はっきり言って、うちの父と母はいつもこうだ。
何かにつけて、イチャイチャしたがる。
娘がこんなに不幸だって、言うのに・・
『大体さあ〜、いい年して恥ずかしくないの!?』
あたしは声を大にして2人に言い放った。
それに対して、キョトンとした表情をして、あたしを眺める母『何が恥ずかしいの?』逆に訊き返す。
苦笑いを浮かべて、あたしは戸惑った。
『いや、だからさ〜』
『める、母さんはね、苦労して、やっと お父さんと結婚出来たのよ。イチャイチャしなきゃ、勿体ないわ』
『母さん』
父が母を見詰めた。
苦労、その言葉に
あたしは、ホテルの支配人から訊いた2人の過去を思い出した。