魔女のカウントダウン☆
『これだけは、貴女に言っておきたいんだけど、もし、貴女が・・いつか 私のように叶わないかも知れないと思う恋で悩んだら…その時は、思いきって 相手に自分の想いを全て伝えなさい!』
『お母さん…』
母の言葉に、あたしは目を見開いた。
『だけど、それでダメだったらと思うと怖いよ…』
母から視線を反らす。
『それでダメなら、いいじゃないの』
母の声が訊こえた。
『一番は、自分の気持ちに正直である事なのよ、める。正直でなければ、きっと、後で後悔するわ』
自分の気持ちに正直である事
母の言葉が胸に深く突き刺さった。
だって…あたしは
自分に正直じゃない…。
あの人に、まだ 何も、伝えてない。
『もう一度、カウントダウンパーティーに来いよ』
ずっと、心の中にあった、あの日の幸也との約束が甦る。
『ごめん… ちょっと、出掛けてくる』
あたしは、そう言うと、椅子から立ち上がった。