魔女のカウントダウン☆
魔女のゲレンデ
『さあて、着いたぞ!!』
歩夢の声に、ハッと我に返ると、いつの間にか、車は停まっていて、フロントガラスの向こうに、綺麗にライトアップされたホテルの明かりが見えた。
『ここのホテルに泊まるの?』
後部座席から、身を乗り出し、歩夢に訊くと
『うわっ!! める、起きてたの!?』
歩夢がビックリして、肩をすぼめた。
あたしに振り向く歩夢
『そうだよ 明日は このホテルで カウントダウンパーティーするんだよ!中々大きくて綺麗なホテルでしょ?』
『うん、そうだね…』
頷くあたし。見上げると ホテルの屋上からクリスマスツリーの形のように吊り下げられたイルミネーションが 赤色から青に変化した。
『さあ、朝迄 車内で 窮屈だけど、仮眠とろう! 明日は 早いしね』
歩夢は、そう言うと 遠慮がちに 少しだけシートを倒す。
助手席の加奈と、隣の美紀は、もうすでに、気持ち良さそうに、寝息をたてて 眠っていた。