魔女のカウントダウン☆
雅彦が美紀ちゃんから、逃げるように連絡を絶ったと訊いたのは、それから間もなくの事だった。
『本当に、それでいいのか?』
そう訊いた俺に
『…また、ゲレンデでナンパでもして遊ぼうかな…』
雅彦は、そう力無く呟いた。
『あの時は、苦しかったよな〜』
雅彦が当時を振り返り目を細める。
『わたしも、訳が解らなくて、随分 悩んだわ…』
美紀ちゃんが涙ぐみながら言った。
『いや…そうで無くてさ…幸也とめるちゃんの話に戻ろうぜ』
哲太が、呆れ顔で話を遮る。
『だけど、幸也が小学校の教師だったなんて、ビックリした。あたし、ずっとホストだと思ってたから…』
めるが、俺を見た。
『うん、ごめんな…言いそびれちまって…』
俺は、めるにそう言葉を返したけど、言いそびれたなんて嘘だ。
わざと黙っていたんだ。
2度目に、再び再会してしまっためるが憎くて、俺は自分の本心を何1つ めるに伝える事が出来なかった。