魔女のカウントダウン☆

歩夢が指を差した。


『えっ!?』


固まる幸也


『ひっ、人違いじゃないかなあ〜』

あたしは、慌てて幸也の背中を押して、レストラン方向に向ける。


『早く、行こう!』


みんなにも声をかけた。

その時


『叔父様、叔母様!!』


なんと、美紀が大きな声で呼び掛けたのだ。


『あら、美紀ちゃん!』

振り向く両親

あたしの顔を見ても、動じる事なく、こちらに、近づいてくる。

やがて、目の前に立つと
『美紀ちゃん、めるの彼氏ってどなた?』

と尋ねた。

『はっ?』

何言ってるの? あんぐりと口を開けるあたし

その時


『あの、初めまして、原田幸也と言います』

突然、幸也があたしの前に立ち塞がった。

『まあ〜、貴方が、美紀ちゃんの言ってた幸也君なのね』

母が、歓喜の声をあげる。父が、幸也の爪先から顔迄をマジマジと眺めた。
『うむ、君は、わたしの若い頃にそっくりじゃないか… どうりで、めるが好きになるはずだ』


『でしょう、叔父様、2人共 今回は協力して頂いて、有り難うございました』

美紀が、笑顔で言う。



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