魔女のカウントダウン☆
『さようならって、邪魔者は、消えますってね!!』
あたしは、そう叫んで、走り出した。
走りながら、今迄の幸也の言葉を思い浮かべていた。
『もう、絶対に離さねーから!』
幸也は、あのホテルのカウントダウンで、そう言って、あたしを抱き締めてくれた。
あたしは、そんな幸也の前で、初めて…素直になったの…
…いえ、幸也だったから、素直になれたの…。
好きだって…
自分以外の女を、見ちゃ嫌だって
あの言葉を言うのに、どの位、勇気振り絞ったと思うの!!
でも、その後、幸也…貴方、あのホテルで
あたしに言ったよね?
どれだけ、惚れられてるか解った方がいいって…
毎日、逢いたいって…
それが、これなの?
こんな結果なの?
『あり得ないよぉーー!!!!』
叫んで、足を止めて、路上に崩れ落ちる。
涙が滝のように、溢れ落ちた。
もう、あたしの心は限界
何をどう考えたらいいのか?
これから、どうしたらいいのか?
自分が、どこにいるのか?
何も、考えられずに、ただ
さ迷っている。空中に浮かぶ 見えないウィルス菌のようだった。