魔女のカウントダウン☆

『はあ〜、それが…』

そこまで言うと

『ははん…さては、喧嘩でもしたな!』

リビングのドアが開き、父親が顔を見せた。
母親が目を丸くする。
『そうなの、幸也君?』


『いえ、そう言う訳では…』

無いが、後は長くなるし、恥ずかしいので、説明出来ない。
俺は、苦笑いを浮かべて言葉を止める。

『さては、幸也君、君、浮気したな!?』

突然、父親が声を大にして叫んだ。

『ちっ、違います!!』
慌てて首を横に振る俺

父親が俺の顔を覗き込んだ。
『いいや…怪しい、君はわたしの若い頃に似てイケメンだからなあ〜 女にもてるだろ?』

『いえ、全く もてません!』

冷や汗が、滲んだ。

その時

『そうよね〜、あの頃 お父さんったら、私以外に、何人もと浮気して…私は、その度に泣いていたわ〜』
そう言いながら、母親が涙ぐんだ。


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